本の感想などをつらつらと。


by nino84
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『O・ヘンリ短編集(一)』

『O・ヘンリ短編集(一)』(O・ヘンリ)をよみました。新潮文庫のもので、訳者は大久保康雄さんです。

僕の読書歴が異常なのか、今更O・ヘンリを読み始めました。随分回り道をしたものです。人には「短編だったらO・ヘンリだよ」と何度か勧められていたのですが、なぜ手に取る機会がありませんでした。
比較的古い作品に関しては、人にあまり読まれていないけど名前だけは残ってる、そんな作品を読むのが好きなのだと、最近思います。一ヶ月以上前に読んだ『ピーターパン』然り、このブログ最初の読書メモである『蠅の王』然り。こういう作品が広まらないのはそれなりの理由があって広まらないのであって、これは人に読ませたいと思う作品は少ないです、やっぱり。だから読まれないのでしょう。そういう作品は、読者を選びますというオーラが全面から出ているような気がするものです。

さて、なぜか話がそれてしまいましたが、とにかく読みましたよO・ヘンリ。短編集ということで、16篇収録されてます。収録作品は以下の通り。『警官と賛美歌』、『赤い酋長の身代金』、『振り子』、『緑の扉』、『アラカルトの春』、『運命の衝撃』、『ハーグレイブズの一人二役』、『善女のパン』、『ラッパのひびき』、『よみがえった改心』、『自動車を待つ間』、『多忙な仲買人のロマンス』、『黄金の神と恋の射手』、『桃源郷の短期滞在者』、『御者台から』、『水車のある教会』(収録順)。
有名どころの作品をひとまとめにせず、3冊に分ける(『賢者の贈りもの』が2巻、『最後の一葉』が3巻にそれぞれ収録)当たりに商売気を感じますが、気にしないことにします。

「どれも短いながらしっかりと読ませる作品になってます。なにより作品のオチがいいですね。」といってみんな賞賛するのでしょう。一作目の『警官と賛美歌』を読んだら、これがどういうことか分かります。確かにこのオチは秀逸です。短編を一作読んだだけで世間で言われてる意味が分かる作家というのも珍しい。いや、僕がそういう作家にで出会わなかっただけかもしれませんが。

ところで、裏表紙の紹介作品がやっぱり良いという結論になるのは、自分でもどうかと思うのですが、『警官と賛美歌』、『多忙な仲買人のロマンス』が特に良かったですね。
前者は初めてのO・ヘンリでその衝撃が大きいというのも一つの理由でしょうが、彼の作品の典型らしい構造(16篇読んだくらいで典型を語るなといわれそうですが、)になっています。それなら、他の作品が最初にあったらその作品が良いのかといわれると、それは少し違う気がしますが、こういうのは一回性が強いのでなんともいえません。(だれかこの本を後ろから読んで良かった作品を挙げて下さい。)
後者は短編で、ここまで伏線をひかれていてなぜ気づかなかったんだろう、という構成の巧妙さが良い。オチを知ってからもう一度読んでみると、とても露骨に伏線が見えてきます。


おそらく一ヶ月以上書いていなかった読書メモでした。感じがつかめないので、どうも詰まった感じの文章になってる気がします。ちなみに、どうかんがえても読む気がそがれるものをのせるのは、このブログが非公開の状態で黙々と感想を書く場所だったりしたからです。
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by nino84 | 2006-02-09 10:24 | 読書メモ