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本の感想などをつらつらと。


by nino84
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『天使と悪魔』

『天使と悪魔』(ダン・ブラウン、越前敏弥訳、角川書店)を読みました。

ある朝、図像学者のラングドンはFAXを受け取る。「イルミナティ」の焼き印を押された死体の写真の、である。その死体は反物質を作り出した人物であるという。送り主は、彼が作り出した反物質が盗まれ、バチカンに持ち込まれたという。さらに、保管ケースは24時間しか保たず、それを越えると核の数十倍の威力を発揮し、周辺を消し去るという…


導入を書いてみて思いましたが、なんで宗教的な話になるのかサッパリ分からない展開ですね。これは「イルミナティ」が分かると理解が追いつくと思います。
さて、『ダ・ヴィンチ・コード』の主人公ラングドンを主人公とする作品の第一作です。本書の後に『ダ・ヴィンチ…』が続くことになります。
『デセプション・ポイント』が自然科学が、『ダ・ヴィンチ…』が芸術作品がメインに据えられていましたが、この作品はその折衷といったところでしょう。ただローマ(バチカン)が舞台であるため宗教色が『ダ・ヴィンチ…』と同様に濃いのは賛否あるのでしょう。
個人的にはキリスト教、今作では特にカトリックですが、がどのように神を定義しようと関係ありませんし、そういう考え方もあるのだろうというだけです。

それにしても展開が相変わらず早くて一気に読めるのが良いですね。展開がどの作品も同じなのは仕方がないとも思えてきます。作風として括ってしまえばその程度のものであろうと思えるのです。
ちなみに、黒幕に関しては『ダ・ヴィンチ…』よりも上手くミスリードできていると思います。
by nino84 | 2006-04-04 00:02 | 読書メモ