本の感想などをつらつらと。


by nino84
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『長靴をはいた猫』

『長靴をはいた猫』(シャルル・ペロー、澁澤龍彦訳、河出文庫)を読みました。

ペローといえば童話。例に漏れずこの作品も童話を集めた短編集です。収録作品は、「猫の親方あるいは長靴をはいた猫」、「赤頭巾ちゃん」、「仙女たち」、「サンドリヨンあるいは小さなガラスの上靴」、「巻き毛のリケ」、「眠れる森の美女」、「青髯」、「親指太郎」、「驢馬の皮」(収録順)の全8作です。
童話のあとに、教訓として作品を通して得られる教訓を文章に起こしてあるのが特徴といえるでしょう。また、結構ひどい表現がでてくることがあります。子供に向けて書かれたものなのか疑いたくなります。ちょうど子どもへのまなざしが形成されてきた頃の作品だと記憶しているのですが、まだ現代の子ども観とは違う子ども観が形成されているのでしょうね。

「猫の親方あるいは長靴をはいた猫」
一般によく知られているお話です。猫がかなり毒舌。むしろ鬼畜。

「赤頭巾ちゃん」
おばあさんになりすました狼に一緒に寝ようといわれて、なぜか着衣を脱ぐ赤頭巾ちゃん。…おい。狼とはすなわち送り狼らしいです。
また、描写からすれば、赤頭巾ちゃんは子どもというよりも、女です。

「仙女たち」
広くは知られていない作品。いじわるな人はそれ相応の罰をうけるという話。したきり雀のようなおななしだと思って頂ければ。

「サンドリヨンあるいは小さなガラスの上靴」
サンドリヨン(灰かぶり)というわけで、いわゆるシンデレラです。

「巻き毛のリケ」
恋は盲目、を肯定的に描いたらこんな作品になるはず。

「眠れる森の美女」
ディズニーでも映画化されたあれ。なんとなくドラクエ8を思い出しました。
ところで、この作品に性的な意味を見いだす精神分析家…。そんなことやってるから、妙な偏見が生まれるんじゃないですか?

「青髯」
(挿絵が)スプラッタ。この作品に限りませんが、挿絵が描写を誇張しすぎる傾向があるようです。個人的には雰囲気はでていて、良いと思いますが。

「親指太郎」
ヘンゼルとグレーテルの亜種?家が貧しいので子どもを捨てるんだけど、なんとか帰ってくる。というお話。お菓子の家は出てきません。おなじ機能をもつキャラクタがいますが。

「驢馬の皮」
暴走した人が元に戻る希有なパターンのお話。かといって、その人が主役というわけではありません。
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by nino84 | 2006-06-11 00:26 | 読書メモ