本の感想などをつらつらと。


by nino84
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『影との戦い ゲド戦記1』

『影との戦い ゲド戦記1』(ル・グウィン、清水真砂子訳、岩波書店)を読んだ。

無数の島からなり、竜が飛び、魔法が存在する世界、アースシー。物語はそんな世界の小さな島から始まる。羊飼いの息子として生まれたゲドは幼い頃からその魔法の才能を買われ、魔法使いのための学校のある島、ロークへと旅立つ。
ゲドの才能はロークにおいても認められ、彼は次第に自分の力に慢心し始める。そしてある夜、彼は唱えてはならない呪文、死者を呼び出す呪文をとなえ、伝承の中でのみ生きる女性エルファーランを呼び出そうとする。おぼろにその姿が見えたかというとき、黒い影があらわれた…


ル・グウィンによるゲド戦記の第一作目で、後の大賢人ゲドの少年から青年時代にかけてを描いた作品です。タイトル通り、禁忌の呪文によって呼び出してしまった影とゲドとの戦いを描いています。

小学校高学年から中学生向けとのことでしたが、魔法使いは常に禅問答のような受け答えしかしませんので、多少難解ではないかという印象を受けます。見せかけだけの禅問答ならそれもいいのでしょうが、そうしたセリフの中に伏線を織り交ぜてきているので、頑張って表面的にでも理解しましょう、ということになってしまっています。
ただ、テーマは砕いていえば、本当の自分と向き合うこと、ということになるのでしょうから、中学生くらいにはしっくりくる作品なのかもしれません。


ところで、作者であるル・グウィンですが、以前『闇の左手』という本を読んだことがあったので、SF書きなのかと思っていたら、そうでもないんですね。そういえば、『闇の左手』でも霊魂みたいなものが登場していたような気もします…読んだのが随分前なので、うろ覚えですが。
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by nino84 | 2006-06-12 19:46 | 読書メモ