本の感想などをつらつらと。


by nino84
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「悪夢の真相」

「悪夢の真相」(筒井康隆、『時をかける少女<新装版>』角川文庫収録)を読みました。

中学二年の昌子には怖いものがいくつかある。特に般若の面と、高いところがダメなのだ。友だちの文一はそれを何か『罪の意識』があるからだと言った。では、『罪の意識』がずっとあとまで残るような事件はなんだったのだろうか。
それが気になった晶子は、文一と共に、幼い頃に住んでいた田舎を訪れる。



この作品も「時をかける少女」と同様、中学生が主人公で、やっぱりどこか甘い。一緒に田舎に行くというので、おしゃれしてくる二人、とか初々しいですね。いや、なんとなく。

人間自分のストレスになることは忘却しようとする。それが自分の心のバランスを取るために必要なものだったりするんだろう。でも完全に消去することができないから、抑圧というかたちをとって、無意識の領域に押し込めてしまっていることが多い。それは記憶が完全になくなったわけではないから、その記憶の中でも特に象徴的だったものが怖くなったりする。という感じでしょうか。

防衛機制というのはストレスを軽減するためのメカニズムなんでしょうが、思い出そうとしても思い出せないのは、気持ち悪いですよね。だから、それを無理矢理見つけようという流れかな。
それにしてもトラウマ、というかPTSDの治療法としてそれは正しいのだろうか…。いや、気になったから確認したいという知的好奇心というか、そういうのは分かりますし、本人が知りたいと思っていることですから、何がいけないと言うことはないのです。ただ、それを知ったことによる2次的被害もあり得るだろうと。
文一さんはかなり挑戦的な治療法を選んだものだ、とか思ってみたりした。


なんでPTSDの治療の話になってるんだろう…。ちなみに、最近ではいろいろな治療法があるみたいですよ。認知行動療法とか、精神分析療法とか。
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by nino84 | 2006-08-14 16:31 | 読書メモ