本の感想などをつらつらと。


by nino84
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「D坂の殺人事件」

「D坂の殺人事件」(江戸川乱歩、『江戸川乱歩傑作選』新潮文庫収録)を読みました。

9月初旬のある晩、私はD坂の通りの中ほどにある喫茶店にいた。目的はといえば、向かいの古本屋の評判の女房を見ることだった。しかし、彼女はなかなか出てこない。しかもだれも店番をしている様子もない。
変なこともあるものだ等と思っていると、丁度彼女の幼なじみだという明智小五郎がやってきた。店の様子がどうもおかしいというので、ふたりで店を訪れると、そこには絞殺された女房がいた。果たしてだれが、どうやってこの犯行をやってのけたのか…?



何考えてるか分からない感じの探偵、明智小五郎登場。
それにしても、どうして探偵小説に出てくる探偵は浮世離れしすぎてるか、浮き世にどっぷり浸かってるかしかないんでしょうか。たしかに普通のオッサンが突然事件を解決しても違和感がありますが…

さて、それはそれとして、事件としては密室殺人のようなものになっています。犯行を行った犯人は、逃げ道もないのに、どこに消えたんだ?というやつです。ただし、前後の通りに人を配置して、逃げ道を消すという形で密室が成立しており、一般的に想像される「鍵が掛かっている密室」とは少し違います。
で、そうなると、もうすこし店の並びやら裏の路地の配置やらを詳しく書いてくれないことには、読者が推理を展開するには手づまりな気もしますが、どうなのでしょう。伏線は張られてるんだけれど、それもやっぱり店の並びと路地の配置がネックになってくる訳で…。
とはいえ、トリックとその殺人の契機がメインであるならば、それでも良いと思えます。
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by nino84 | 2006-08-21 17:13 | 読書メモ