本の感想などをつらつらと。


by nino84
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

「鏡地獄」

「鏡地獄」(江戸川乱歩、『江戸川乱歩傑作選』新潮文庫収録)を読みました。

私の友だちに凹面鏡に取憑かれてしまった人がおりました。彼は幼い頃から魔鏡などの鏡に興味を持っていたらしいのですが、中学を卒業してからというもの、その傾向がさらに強まって、家に特別にしつらえた実験室に閉じこもって妙な実験を繰り返すようになっていったのです。
そんな生活は、元来病弱な彼をさらに病的にしていきまして、ある日とうとう…



研究職というのは、どこかで浮世離れしていくことがあるから気をつけましょうね、というお話でしょうか。

ここまで病的にハマってしまうことはないでしょうが、研究者はどこかこういう部分があるんでしょうね。特定のことしか頭になくなってしまう。好きこそものの上手なれ、とはいうものの、あまりに近視眼的になりすぎるのは怖いですね。
この作品は、その怖さを増幅して書いたもののように見えます。

それにしても、確かに「彼」が最後にみたものは、気になります。ただ、多くの人はただ「気になる」で終わって、実際にやってみようとは思わないでしょうが。
[PR]
by nino84 | 2006-08-30 22:28 | 読書メモ