本の感想などをつらつらと。


by nino84
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「帰山」

「帰山」(小野不由美、『華胥の幽夢 十二国記』講談社X文庫収録)を読みました。

奏国王である宗王の息子、利広は柳国にいた。彼は長年にわたり各地を放浪し、その様子を見て回っている。そのため、多くの王朝の終焉を見てきたのだが、柳国にその王朝の終焉を感じていた。


短編や外伝などで多くの国の話をしてきたので、十二国の世界がかなり描写されてきた。そのまとめ、という感じを受ける。7作11巻かけて、かなりの世界を構築してきたなとも思う。

ただ、総まとめという以上の価値をこの作品に見いだせない自分がいます。国の名前が出るたびに、そこを舞台に書かれた作品を思い出して、続きが読みたいな、と思う。そういうことはあるのだけれど、それは永遠に終わらない作品を書くことになるのだろう。
個人的には、最終的に世界の謎解き―徐々にされてきてはいるのだけれど、天帝だとか主に逢山の―をしてくれれば一応の完結をみるのかなという気はする。そこを落としどころにしないと、王朝は滅びるのは当たり前のことであるという認識があるから、いくらでも革命を起し、新しい物語を作ることができる。また、たとえ王朝が安定していたとしても、それはそれで数百年を追いかけるという三国志を超える大長編が誕生してしまう。それに意味はあるのかな、と。
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by nino84 | 2006-09-19 10:27 | 読書メモ