本の感想などをつらつらと。


by nino84
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『涼宮ハルヒの憂鬱』

『涼宮ハルヒの憂鬱』(谷口流、角川スニーカー文庫)を読みました。

高校に入学して、俺は涼宮ハルヒに出会っちまった。どうも中学時代から変なやつだったらしいが、高校でもその片鱗を遺憾なく発揮しやがる。そんなハルヒに巻き込まれるかたちで、ハルヒのつくる「SOS団」なる同好会に無理矢理引き込まれた。


何度か友人との間でその存在が確かめられ、「どうもよくわからん作品らしい。」というよくわからん評価がされたので、とりあえず読んでみることにした。そんな第8回スニーカー大賞受賞作。

キョンという普通の一男子高校生の一人称で書かれた物語ですが、その一人称がどうも変な感じ。時に読者に対して語りかけるような部分が強いため、他の一人称作品とは少し違う印象を受ける。それでも、ちょっと斜に構えた高校生の一人称だから、全体的に軽い文体で、それなりに読みやすかった。

さて、内容ですが、そもそもこの作品がSFだということさえ知らなかった僕がいます。
「ただの人間には興味ありません。このなかに宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい」、と普通の人間は普通であるからつまらないという涼宮ハルヒ。中盤以降、その正体が問題になってくるわけだが、そこはSFとして多少の理屈をつけてある。
結果的に宇宙人も、未来人も、超能力者も…実は異世界人もでてきているが、異世界人―と認識してもさしつかえないであろうもの―以外の存在にハルヒは気づかない。周りでは異常なことが起こっているのに、それに気づかず、彼女はずっと倦んでいる。彼女は世界を変化させる能力があるのに、その能力にに気づかず、その能力を行使して周りが変化しても気づかない。でも、彼女が倦むことは、世界の崩壊に繋がる。そんな状況。
で、どうやってそれを解決しようとするかといえば、なにもしない。ただ、観察するだけ。その結果、当たり前だがそれは解決しない。根本的になにも解決されず、作品はエンディングを迎える。ガールミーツボーイという作品と見れば、それはそれ。でも、多分にSFなので違和感を感じる。

もちろん、前進はあるから物語に意味がないとはいわないが、SFってそれでいいのだろうか。設定だけ大きく広げておいて、何もまとめずに、これからも観察していきましょう、で終わってしまうのはよく分からない。
さらにこの作品のよく分からないところは、最終的に解決しない作品でありながら、続編は非常に想像しずらいところにもある。想像できないのではない。むしろ同じことの繰り返ししか想像し得なく、この作品がシリーズ化していることがよく分からない。
というわけで、続きが少し気になるのだが、繰り返ししか想像し得ないので、ちょっと立ち読んでみることにしようかと思う今日この頃。
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by nino84 | 2006-10-14 10:11 | 読書メモ