本の感想などをつらつらと。


by nino84
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「ノーウッドの建築業者」

「ノーウッドの建築業者」(アーサー・コナン・ドイル、大久保康雄訳、『シャーロック・ホームズの復活』ハヤカワ・ミステリ文庫収録)を読みました。

ホームズがベイカー街にもどって数ヶ月。彼の部屋にジョン・ヘクター・マクファーレンなる人物がやってきた。なんでもノーウッドの建築業者を殺したとして無実の罪で警察におわれているというのである。


こういう作品は映像作品向きだとしみじみ感じる。文章と絵とでは情報量が違う。文章の情報量では、限界があって推理に必要な証拠を描写しようと思えば、その描写が妙に浮いてしまい、不自然になる。文章で読者に推理させる作品というのは、それだけ難しいということなのだろう。
もちろん、この作品が読者に「完全に」推理できないものであるから、いけないというのではない。ホームズの活躍の物語として、読めばいいのであって、推理がしたければ、最近のミステリで、Who does it?といわれているものを読めばいいのだ。だから、この作品について言えば、自分が「完全に」推理することを求めてはいけないのだと思う。

結局、一連の作品というのは、ロンドンのヒーローであるホームズの活躍を描いた漫画のような作品なのであろう。


さて、それでこの作品自体について書こうと思ったのだが、どうしてもトリックのことについて触れないわけにはいけないような気がする。しかし、それではこの作品の面白みが損なわれてしまう。まったくミステリというのはコメントを書くのが難しい。

ひとつ思ったのは、犯人をあぶり出す方法を『名探偵コナン』で見たことがあるような気がする、ということである。主人公がホームズに憧れる少年なので、そのへんも同じ思考なのでしょうか。
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by nino84 | 2006-11-02 20:27 | 読書メモ