本の感想などをつらつらと。


by nino84
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「チャールズ・オーガスタ・ミルヴァートン」

「チャールズ・オーガスタ・ミルヴァートン」(アーサー・コナン・ドイル、大久保康雄訳、『シャーロック・ホームズの復活』ハヤカワ・ミステリ文庫収録)を読みました。

チャールズ・オーガスタ・ミルヴァートン、ロンドンの恐喝(ゆすり)の帝王。ホームズはある女性のために彼との取引に臨んだのだが、その取引はご破算になってしまった。
そこでホームズは最終手段として法定外の手段をとることを決断する…。



女性が被害者でしかも彼女らが死ぬことがないということで、どちらかというと女性が面白がりそうな作品です。女性の敵に対してホームズがどのように対抗していくのかという作品ですしね。

ホームズが序盤で負けるというのは、ミスリードに乗るというかたちならいくらかあったように思いますが、人と対決して負けるというのは珍しいのではないでしょうか。そうなってしまったことでホームズは犯罪に手を染めることになるので、それが面白いと言うこともできますが。
それにしても、普段推理をしているだけあって、ホームズが犯罪を実行するのがどれだけ容易いか、というのを感じます。それでも、計画通りにいかないのは、作家の意志と犯罪そのものの性格とによるのでしょう。


最後に、この作品のオチに関してです。当時の人だったら、なんとなく誰を指しているのか分かるものなのでしょうか。おそらくそういう作品なのでしょうね。当時の大衆向けに書かれた、ホームズという男の活躍する話。
現実の人物を示唆する作品というのは、現代でも見られます。『Twelve Y.O.』(福井晴敏)とか。とりあえず、現実味が与えられるというので、面白い手法だとは思います。ただし、その書かれたことをありそうだ、と思うかどうかは人それぞれでしょうが。
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by nino84 | 2006-11-16 08:30 | 読書メモ