本の感想などをつらつらと。


by nino84
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「不死鳥」

「不死鳥」(ハーラン・エリスン、朝倉久志訳、『世界の中心で愛を叫んだけもの』新潮文庫収録)を読みました。

砂漠の真中で、タブは死んだ。おれのつれはマーガとその亭主のブタ野郎になっちまった。おれの、おれたちの目的、伝説を探しだすこと…。
タブの発明した時間地震計で、それは探せるはずだった。機械によれば、もうすぐ近くのはずだ。だが、それを一番うまく使えるタブはもういない。それでも、おれはすすまなけりゃ仕方ない。なにも残っていないのだから。



相変わらずハーラン・エリスンさんの短編になります。オチありきの作品だと思うのですが、どうなのでしょう。正直、さらっと読んでしまってそんなに引っかかるところもなかった作品です。読みやすいと言えば、そういう作品でしょう。

オチありきの作品、といいましたが、この作品が1967年に書かれたということは忘れてはいけないでしょう。すでに40年も前の作品ですから、現在では使い古されたネタになってしまっているように思います。もちろん、これが「あのオチ」を利用した最初の作品かどうかなんて知りもしませんが。


あとは、なにを読み取るべきか…。人間関係?
おれ―レッドという名前らしい―とタブは知り合いで、マーガも昔なじみ。そこにマーガの亭主、グラントがパトロンとして参加している。そんな一行。
レッドとタブは研究者で、伝説を探しだすことそれ自体が生きがいだ。しかし、グラントは違う。伝説を探し出した、という名誉、それが欲しい。だから、レッドとタブとは感覚が違う。生命をかけてまでそれを成し遂げる意味を感じてはいない。そのあたりの落差は面白いかも。
レッドたちはこれを成し遂げなければ、どうしようもないけれど、グラントは別のものを十分にもっている。だから、意識がちがう。自分が懸命なところで、テンション低いのが一緒にいるとそれだけでイライラする、ってのは、ありそうなことですよね。
しかし、もとめるものが違えば、テンションが違うのは仕方がないだろう、と思ったり。
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by nino84 | 2008-02-03 11:31 | 読書メモ