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本の感想などをつらつらと。


by nino84
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「『陰陽師』 桜の下に立つ女(ひと)」

「『陰陽師』 桜の下に立つ女(ひと)」(夢枕獏、『DS文学全集』任天堂にてダウンロード配信)を読みました。

陰陽師、安倍晴明の屋敷。すのこの上に座して、庭の桜を愛でながら酒を飲む晴明と源博雅。
ふと博雅は自らの身に起こった不思議な出来事を話しはじめる。それは六条川原院の一本の桜の木にまつわる話であった。



今回もDSソフト限定作品のメモになります。夢枕獏さんの作品ですが、今回はなんとシリーズものの舞台を利用して書いています。
とはいえ、今まで通りモチーフにしている作品はあり、本作は『桜の森の満開の下』(坂口安吾)がモチーフにされているようです。『桜の森の…』は青空文庫でも読めますし、『DS文学全集』にも収録されています。それほど長くない作品ですので、さらっと読めると思います。

さて、本作は『陰陽師』シリーズの流れを汲み作品ですが、そもそもシリーズを読んだことがないので、私にはどのような雰囲気のシリーズが分かりません。そのため、この作品がシリーズのなかでどのような位置を占めるのか、私には判断がつきかねます。
単純な感想としては、訳が分からなくて怖いというよりも、不思議でどこか心温まるという作品になっています。

正直、これ以上、なにか書きようがない作品です。シリーズを知っていればそれとの関わりで楽しめる―朱雀門の鬼からもらった篠笛がでてきたり―のでしょうが、いかんせんそういう楽しみ方が出来ませんので、先ほど書いたような感想しか出てきませんでした。もちろん、読後感はいい作品ですので、そういう感動が欲しい人は読んで損はない作品だと思います。
by nino84 | 2008-02-29 10:12 | 読書メモ