本の感想などをつらつらと。


by nino84
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「ピコーン!」

「ピコーン!」(舞城王太郎、『熊の場所』講談社文庫収録)を読みました。

チーム「婆逝句麺(バイクメン)」に入ってる恋人、哲也は喧嘩っ早いけど、アレはサイコーの男。とっても愛しい。
わたしはそんな哲也をささえるために学をつけたくて、大検をうけたいのだけれど、彼はそんなこと分かってくれないだろう。でも、哲也のためだから、どんなことをいわれても大検をうけるのだ。



前回に引き続き、舞城王太郎さんの『熊の場所』に収録されている短編になります。

さて、今回の主人公は他の2作とは異なり女性です。しかし、やはり青年期でそれなりに突っ走ってくれます。どんな状況にあってもエネルギーに溢れているというのは、それだけで美徳なのでしょう。

”わたし”のモチベーションを支えているのは哲也で、”わたし”は彼を生活の糧とし、彼のために生活を組み立てています。大検を受けようというのも、2人の生活を良くしようとしてのことだし、それによって哲也がなにかに気づいてチームから足を洗って、まっとうに生きようとしてくれれば、という願いもあってのことでした。
そのためなら大検を受けるための哲也の無茶な交換条件も飲めるし、実際にその条件を必死になって実行しもするのです。

愛。愛こそがエネルギー。愛があればなんだってできる。なんだって乗り越えられる。そんな感じの作品かな、と思います。もちろん、愛のかたちなんていろいろあるはずなので、これが全てだという気はないのでしょうが、ある種エネルギーの源なのだ、というのはすごく伝わってくる作品だったと思います。


そういえば、最近のケータイ小説ってこんな感じなのでしょうか。女の子を主人公にして、彼氏がいて、どちらかになにか不幸が起きて、それでもそれを乗り越えてなんとか生きていきます、みたいな。
メインの読者は女性でしょうから、本作のように女性が主体的にあられもない無茶をすることは少ないのでしょうが…うーん。ケータイ小説を読んだことがなく、どの程度心情などの描写があるのか分からないので、比較のために読んでみようかしらん。
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by nino84 | 2008-03-08 09:41 | 読書メモ