本の感想などをつらつらと。


by nino84
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

『本を読む本』

『本を読む本』(M.J.アドラー・C.V.ドーレン、外山滋比古・槙未知子訳、講談社学術文庫)を読みました。

読書のレベルは4段階ある。初級読書、点検読書、分析読書、シントピカル読書だ。初級読書は「その文がなにを述べているか(文法的、語彙的に)分かる」こと。点検読書は「系統立てて拾い読みをする」こと。分析読書は「理解を深めるための読書」である。そして、シントピカル読書は、一つの主題について何冊かの本を相互に関連づけて読むことである。

どんどん大江健三郎さんから脱線していますが、そのうち感想は書きます。まだ、書く気でいます。

さて、本書は、『本を読む本』ということで、本を読むためのHow to本です。著者はアドラーですが、劣等感のアドラーではありません。本書の著者は、哲学をしている方らしいです。

簡単に、上段にまとめてしまいましたが、本書は読書のレベルを4段階に分けて、その方法を解説したものです。最終的なシントピカル読書に至るまでのその読書の方法について、くわしく解説してくれています。初級読書はともかく、点検読書以上の段階については、学ぶところが多いかな、と思います。

「本は読むものなので、十分に利用しよう」ということなのですが、利用できるまでには大変な努力が必要になります。読者は、その本の著者の言いたいこと、すなわち主題を汲み、また書いてある事実を汲まなくてはいけない。その上でこそ、その本について賛成するか、反対するか、分からないとするかを判断することができます。
しかし、主題を汲むのは読者の能力―あるいは本の構成の悪さなどから、能力があっても分からないことがありますが―ですから、その主題を汲む方法について知る必要があります。そのための、点検読書であり分析読書です。具体的には、点検読書では、目次を読むとか、前書きや結論を読むなどして、その本に書いてあることを把握し、しっかり読むに値するかを判断します。その上で、読むに値すると考えられた本について分析読書をおこなうということになります。
また、シントピカル読書は、その上の段階であり、他の段階とはまた異なった意義をもちます。jこの読書法は、文献研究のための読書方法です。つまり、自分が主題を深めるための読書法なのだそうです。

以上のように、方法が書かれているもの、こうしたことを実際にやろうと思うと、大変だなぁ、と思ってしまいます。他人事のように表現しているものの、現実には、理想をいえば最終段階の読書法をしなければならない状況に置かれているのですが、これがなかなか…。せめて点検読書だけでもするように心がけます。しばらくはその段階の読書を高めようかと思います。

ちなみに、この本のメインターゲットとする本は「教養書」ですが、小説、戯曲、詩の読み方についてもおまけ程度に書いてあります。
[PR]
by nino84 | 2008-12-25 17:21 | 読書メモ