本の感想などをつらつらと。


by nino84
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2005年 08月 27日 ( 1 )

『失踪HOLIDAY』

『失踪HOLIDAY』(乙一)読みました。

性懲りもなく、また乙一さんです。これも、角川、夏の100冊になってます。
実は、レーベルが角川文庫ではなく、角川スニーカー文庫だったりします。『GOTH』は角川文庫だったので、以降は角川文庫になるのでしょう。
スニーカー文庫を100冊の中に入れてしまうほど、目玉の作品がないのか、角川書店?

内容を分類したら、ジュブナイルって感じかな。手軽に感動したければどうぞ、っていう作品です。例にたがわず、短編集というかたちで、表題作『失踪HOLIDAY しっそう×ホリデイ』と『しあわせは子猫のかたち ~HAPPINESS IS A WARM KITTY~』の2作が収録されています。


『失踪HOLIDAY』は、無駄に長いなという印象を受けました。

訳あって、血の繋がらない父と母のもとで暮らしていた菅原ナオは継母とのけんかの末、家出する。しかし、その家出先は同じ敷地内にある使用人の部屋で…。
というのがあらすじです。

個人的な考えですが、家での理由が、親子関係にあるのだから、その気持ちの変化を追いかけるという作品で良かったのではないでしょうか。確かに、作品を多面的に見ることができて、深みがでるといえるかもしれませんが。
また、ミステリ要素をからめることで、最終的な話題の中心がずれているように思いました。親子関係にも、もちろん触れられていますが…変な要素を過度に加えると、感動が半減しません?

余談ですが、要素を詰め込みすぎだ、という理由で、『いま○会いにゆきます』も素直に感動できません。夫があんなキャラクターである意味は何ですか?


『しあわせは子猫のかたち』は、素直に感動できるお話でした。

引きこもりがちな主人公が、大学入学を期に、一人になれる新しい環境を求めてとある一軒家に引っ越してきた。なんでも、その家の前の住民は強盗に殺されてたらしい。そんないわくつきの家に引っ越したその日から、その家の中で奇妙な現象が起こる…。
あらすじはこんなところです。

こっちもミステリ要素は絡んでますが、話題の中心を補完するという形になっているため、あまり気にすることなく読み切ることができました。

「…きみに、この世界を嫌いになってほしくない。…際限なく広がるこの美しい世界の、君だってその一部なんだ」。まぁ、引きこもりに向けた言葉ですがね。いいじゃん、こんなクサイ感じ。個人的には、いいたいことは、ここに集約されてると思います。


スニーカー文庫という一般的にはラノベのレーベルからでてるので、読みやすい作品には違いありません。読書の初心者には良いかも。書きながら思ったことですが、初心者向けという事で角川の人たちは「夏の100冊」に選んだのでしょう。たぶん。

まぁ、あまりスれた人にはお勧めしません。逆に読んでもらってもかまいませんが、僕は、反感を持つのが分かっている人には勧められません。2作ともクサイですから。
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by nino84 | 2005-08-27 10:41 | 読書メモ