本の感想などをつらつらと。


by nino84
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『ブレーメンの音楽隊 グリム童話集3』読みました。翻訳は植田敏郎さんです。

表題作は言わずと知れた、あれです。ロバとイヌとネコとニワトリが出てくるヤツ。なにも新しいことはありません。ただ、子供向けの童話でもそれが38編も集まると、全編で267ページにもなって、かなり読み応えのあるものになってしまっています。
ただ、今回はショート・ショートの感覚で、空いた時間に1編読むというスタンスだったので、読み切るのにずいぶん日数がかかりました。気分転換には良いのではないでしょうか。

収録作品は、『水の妖精』、『めっけ鳥』、『白い蛇』、『みそさざい』、『みそさざいと熊』、『犬と雀』、『狐と馬』、『ズルタン爺さん』、『ブレーメンの音楽隊』、『猫と鼠の一緒の暮し』、『悪魔とその祖母』、『百姓と悪魔』、『名親としての死神』、『死神の使い』、『貧乏人と金持』、『星のターラー』、『うまい商売』、『かしこい人たち』、『フリーダーとカーターリースヒェン』、『幸福のハンス』、『かしこいハンス』、『かしこいエルゼ』、『かしこいグレーテル』、『三人の糸紡ぎ女』、『狼と七匹の子やぎ』、『赤ずきん』、『いばら姫』、『踊ってこわれた靴』、『婚約した泥棒』、『ヨリンデとヨリンゲン』、『雪白とばら紅』、『池に住む水の魔女』、『つむと、ひと、ぬいばり』、『めんどりの死んだ話』、『ならずもの』、『奥様狐の婚礼』、『狐と鵞鳥』、『怠け者の天国の話』、『金の鍵』。
表題作の他に37編もあるので、収録作品を列挙するだけで一苦労です。そして、これだけあっても、知っている作品が少ないのは意外といえば意外。

そういえば、一時期『本当は怖いグリム童話』という本が流行ったことがありました。確かに、子供に聞かせるのはどうだろうと思うような作品もいくつかあります。しかし、それは文化的背景もしくは時代背景が異なるというだけのことであって、それが時代に合わないのなら、著作権も何もないような作品なのだから、変化させて行けばいいと思う。実際、大半は口伝によるものなのだから、話手が聞手のことを考えて話せばいいのではないだろうか。

教育的効果のありそうな作品から、ただ楽しい(というだけの)作品まで、いろいろなタイプのものがあります。絵本ではない童話もたまにはどうぞ。ただ、実感として、あまり長時間読み続けると飽きるようです。


収録作品の名前が大半を占める感想文となりました。お後がよろしいようで…
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by nino84 | 2005-10-12 10:35 | 読書メモ
『自閉症だったわたしへ』(ドナ・ウィリアムズ, 1992)読みました。翻訳は河野万里子さんです。

著者は自閉症の女性です。この作品は、それまで研究者が一方的に「自閉症の人はこうだ」としていたなか、初めて自閉症の女性が書いたという点で希有な作品である。


僕は自閉症であったり、ダウン症であったりする人たちと行動をともにすることがある。僕は彼女の警告するようなことを気にしているだろうか。そう考えてみたが、僕はそうした行動を取ってはいない。いや、正確にはほとんど気にしたことはない。
気にしなくとも、一緒に活動できるからである。

彼らが社交性の高い自分を演じているとすれば、僕はそれを見抜けていない。しかし、演じている状態で安定しているのならば、それでも良いのではないかと思う。彼らがそれで安定しているのならば、むしろそれを壊すことの方が、僕には恐ろしいことのように思える。だから、現在の活動が続いていき、僕の役割が変わらない限り、僕はこのスタンスを変えることはないだろう。

といって、彼女が書いた本を読んだことが無駄であるとは全く思わない。それは自閉症の人が考えることを多少なりとも知った上でスタンスを変えないのと、知らないでそのままにしておくのとでは、雲泥の差があると感じるからだ。


余談ですが、本書の原題は”NOBODY NOWHERE” です。まぁ、日本語にするのは難しいので邦題が付いたのでしょう。でも、『自閉症「だった」…』ってのは、誤解を招く気がする。自閉症の症状はその人の特徴として捉えられるものであって、治るとかそういう類のものではないのですが。
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by nino84 | 2005-10-06 10:36 | 読書メモ