本の感想などをつらつらと。


by nino84
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<   2007年 02月 ( 3 )   > この月の画像一覧

『ジョジョの奇妙な冒険 ファントム・ブラッド』を観てきました。

19世紀、イギリス。ロンドン郊外に住むジョースター卿は恩人の息子であるディオ・ブランドーを養子として迎える。しかし、ディオはジョースター家の乗っ取りを考え、卿をひそかに毒殺しようと画策する。だが、その企みは卿の実子であるジョセフ・ジョースター(ジョジョ)によって暴かれ、彼の命運は尽きたかと思われた。しかし、そのときディオは古代アステカの民の遺産である「石仮面」を被り、叫ぶ。「俺は、人間をやめるぞ!」
ディオを人外の存在にしてしまった責任を感じたジョジョは、彼を倒すために旅立つ…



男性1000円デーということだったので、思わず観てきました。
それにしても、改めてストーリーを追うと、かなり悲惨な話なのを再確認させられます。また、時間的な都合もあるのでしょうが、ジョジョとディオの対立のみに焦点が絞られ、関係がわかりやすくはなっているように思います。

ただ、そのような編集の結果、魅力的なキャラクターが全く登場しなくなってしまったのも事実で、そのあたりは少し納得がいきません。スピードワゴンは陰も形もありませんし、ブラフォード、タルカスの二人は原作を読んでいない人にはその存在が認識できない状態になっています。他にもストレイツォたちがいなかったり…。主に時間的な制約からでしょうから、仕方のないことではあるのですが、少し残念ではあります。
カルタスがその他大勢の一人になってしまったことで、ツェペリさんの運命をどうするつもりなのかと思いましたが、かなり力技で実現させていました。が、なんだか違和感はありました。

原作20周年、しかもあえて第一部の映画化なのですから、メインターゲットは大きなお友達、原作ファンのはずなので、時間がないなりにブラフォードたちはちらっと出してみたという感じなのでしょうか。でもそんな扱いなら、いっそいないほうが良かったような気がします。
第二部の映画化は特に聞かないので、そういう意味ではスピードワゴンやストレイツォがいないのは、まぁ、仕方ないかなと思えます。こういうあきらめ方が出来るので、特にブラフォードたち二人が出てきた意味がわからないな、と…。


全体的には、登場人物を絞るなどして、かなり簡潔な物語になったな、というのが印象ですが、それに加えて、荒木さんの絵や擬音がどれだけジョジョの世界を構築するのに役立っているのかということを強く感じました。アニメ絵だと首が飛ぶ等の演出から、どうしても『北斗の拳』と被ってしまうんですよね。特に第一部は素手で単純に素手での殴り合いが多いですし。
キスされてズキューンとか、頑張ってその雰囲気を出そうとしていたようですが、音楽ではやっぱり文字の印象に勝てないという感じでした。
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by nino84 | 2007-02-27 17:13 | 視聴メモ
『超機動要塞マクロス ~愛・おぼえてますか~』を観ました。

マクロス、それは艦内に居住空間を持つ大型の戦艦であり、連絡の取れなくなった地球へと帰還する途上にあった。人類はゼントラーディと呼ばれる巨人たちとの戦闘状態にあり、マクロスも巨人たちと幾度となく交戦を繰り返した。
そんな航海のさなか、マクロスの戦闘部隊の一員であった一条輝は巨人たちとの戦闘のなかで、アイドルであるリン・ミンメイの命を救う。マスコミは彼らの恋愛を取り上げ、彼らは一躍時の人となる…



TVシリーズを再編集して劇場版に仕上げたものなので、展開がはやく、状況を把握するのが難しい部分もありますが、全体としてのテーマは損なわれはいないと思います。また、劇場版であるために、作画はとても綺麗であり、そのうえよく動きます。その部分だけをみても十分に楽しめる作品だと思えます。
物語と作画、その2つの要素がとても高いレベルで安定しており、見ごたえのある作品だと思います。

さて、物語という部分からさらに評価を加えていきたいと思います。この作品では、マクロな視点で、人類が戦争に勝利することが掲げられています。その一方で、ミクロな視点でとして輝とリン・ミンメイそしてもう一人の女性を中心にして展開される三角関係の恋愛に対して輝がどのような結論を出すのかということも掲げられています。
そんな中で、マクロな視点の中でもアイドル、リン・ミンメイが担う役割は非常に大きなものであり、彼女を中心に据えることで二つの視点が上手くリンクしているように思います。

また、作画という部分から見れば、ヴァルキリー(マクロスに搭載されている戦闘用の機体)が画面を縦横無尽に動きまわる姿は圧巻です。ヴァルキリーが戦闘機と人型、そしてその中間の形態を自由に取ることが可能であるという機体のため、戦闘機のスピード感と人型の力強さ、その両方を見ることが出来ると思います。『ガンダム』も好きなのですが、MSでは本作のようなスピード感はなかなか出せるものではないと感じます。
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by nino84 | 2007-02-15 15:18 | 視聴メモ

『パラサイト・イヴ』

『パラサイト・イヴ』(瀬名秀明、新潮文庫)を読みました。

永島利明の妻、聖美は交通事故が原因で亡くなった。大学で生化学の研究をしていた利明は、ひそかに妻の肝を入手し、取り付かれたようにそれを培養し始める。また、利明は培養を進めるかたわら、妻の腎臓を移植することを認めた。
…果たして移植は果たされたが、移植された患者は奇妙な感覚に襲われる。時を同じくして培養されていた肝にも異変が起きていた。



大学のテストが終わり、春休みに突入したので、更新再開です。

さて、本書は瀬名秀明さんのデビュー作ということで、比較的古い作品なのですが、このたび新潮文庫から新たに刊行されたようです。以前からタイトルだけは頻繁に聞く作品だったので、読みたい作品の一つだったのですが、これを期に呼んでみることにしました。

以前のレーベルは角川ホラー文庫ということですので、分類としてはホラーという認識なのでしょう。確かに怖いのですが、それと同時に理論的でもあるので、どこかSF的な空気も感じます。『リング』(鈴木光司)のような呪いのおどろおどろしい怖さではなく、科学的に「なんとなくありえそうだ」と思える作品になっていると思います。
科学的なものをホラーに落とし込むというのは、科学それ自体がかなり理論的なものであるために、恐怖を呼び起こしにくいというきもするのですが、そこは生化学。遺伝子など、かなりの魔法のアイテムがあるのでなんとかなってしまうのでしょうね。もちろん、どこまで現実に従い、空想をどこに放り込むのかによって、ずいぶん作品の様子が変わってくるのでしょう。この作品では、基礎的な部分ではしっかりと現実を扱い、そのもうひとつ上の段階で空想を織り交ぜているようなので、かなり理論的にしっかりした展開が出来ているように思います。
理論的に展開がされてきて、突然それを超えたところに放りだされるので、そのあたりの落差がかなりの怖さを感じさせるのでしょう。

あとがきで触れられてもいましたが、そういえばこういう研究者を主人公にした話というのはあまりみませんね。専門用語が乱れ飛ぶ、小難しい話になってしまう恐れがあるということなのでしょうが、この作品について言えば、注釈はもちろん必要であるものの、それほど気にすることなく読むことができたと思います。
この点については、理解できなくてもそれはそれで魔法みたいにみえて、結局のところ、作品として成立する部分が多いからこそか、とも思ったりもしますが、正確な理由はわかりません。
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by nino84 | 2007-02-14 00:46 | 読書メモ