本の感想などをつらつらと。


by nino84
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

<   2007年 03月 ( 2 )   > この月の画像一覧

『時効警察』

『時効警察』(三木聡、岩松了、園子温、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、塚本連平、角川文庫)を読みました。

総武警察所、時効管理課の霧山修一朗は、趣味で時効になった事件を独自に捜査することを思い立つ。


以前テレビドラマで放送していたものの、ノベライズ作品です。もともと、小ネタが面白いドラマで、笑いながら観ていたのを思い出します。ちなみに、放送全9話を丸ごとノベライズし、さらに書き下ろしの短編が加えられていますので、かなりボリュームのある文庫になっています。

さて、本作の売りといえば、細かい小ネタの応酬だと思います。で、果たして文章でそれが伝わるのか、描けるのか、と思っていましたが、結局、僕は前に観たことのある作品ですから、それを思い出して補完してしまうので、「個人的には」全く問題なく楽しめました。
たぶん観たことのない人でも楽しめると思いますが、映像では絵ヅラそのものが面白かったりするので、ぜひ映像を観ることをお勧めします。
4月から『帰ってきた時効警察』としてシリーズ第2弾の放送が始まるそうですから、そちらを観ていただくのもいいかもしれません。地域によっては放送がとても遅いということもありますが…。


ただ、やはり小ネタが中心になりすぎているように感じる部分もあると思うので、そのあたりは好みが分かれるでしょう。もちろん、事件を解決するということで人間ドラマを描かないわけではないですが、殺人事件をこうやって笑いで混ぜっ返すのを良しとしない方もいるでしょうから。
[PR]
by nino84 | 2007-03-30 16:11 | 読書メモ

『高慢と偏見』

『高慢と偏見』(ジェーン・オースティン、富田彬訳、岩波文庫)を読みました。

ベネット家には、5人の娘がいる。彼らの住むハーフォードシアに、ピングリーという独身の資産家が越してきた。ベネット夫人は娘をなんとか縁組しようと躍起になるのだが…


読み始めた時期が悪くて、ずいぶん時間がかかってしまいました。地元で岩波文庫を扱っている書店がないことになぜいままで気がつかなかったのだろう…。わざわざ名古屋まで行かなければ、購入できる場所がない田舎なんて…。

閑話休題。さて、本作、一言で言えば、少女漫画です。主人公であるベネット家の次女は社交界になじめないけれど、頭のいい娘として描かれます。その彼女が、嫌々出席した舞踏会でなんとなく嫌な感じの男と出会い、はじめは嫌悪していたのだけれど、彼のことを知るうちに…という、ありがちな展開(だと僕は思う)。

とはいえ、各キャラクターの性格が上手く書き分けられており、心理描写もしっかりとしているから、展開がありがちでも、入り込んで読むことができました。
本当に上手く各キャラクターが書き分けられており、しかもそれが作品を通して一貫しているのですから、大変読みやすい。もちろん、心情は刻々と変化していくのだが、その変化について理論的に描写しながら、その変化が一定の性格の枠からはみ出ない自然な変化であることに驚く。
特定の人物の行動に対して、「彼女はそんなことしないだろ」と思うことなく読めるというのは、最も基本的なことではあるのだが、それを登場人物のすべてに対して成功しているのは、見事だ。こういうのをキャラが立ってるというのだろう。
[PR]
by nino84 | 2007-03-26 00:04 | 読書メモ