『高慢と偏見』
2007年 03月 26日
『高慢と偏見』(ジェーン・オースティン、富田彬訳、岩波文庫)を読みました。
ベネット家には、5人の娘がいる。彼らの住むハーフォードシアに、ピングリーという独身の資産家が越してきた。ベネット夫人は娘をなんとか縁組しようと躍起になるのだが…
読み始めた時期が悪くて、ずいぶん時間がかかってしまいました。地元で岩波文庫を扱っている書店がないことになぜいままで気がつかなかったのだろう…。わざわざ名古屋まで行かなければ、購入できる場所がない田舎なんて…。
閑話休題。さて、本作、一言で言えば、少女漫画です。主人公であるベネット家の次女は社交界になじめないけれど、頭のいい娘として描かれます。その彼女が、嫌々出席した舞踏会でなんとなく嫌な感じの男と出会い、はじめは嫌悪していたのだけれど、彼のことを知るうちに…という、ありがちな展開(だと僕は思う)。
とはいえ、各キャラクターの性格が上手く書き分けられており、心理描写もしっかりとしているから、展開がありがちでも、入り込んで読むことができました。
本当に上手く各キャラクターが書き分けられており、しかもそれが作品を通して一貫しているのですから、大変読みやすい。もちろん、心情は刻々と変化していくのだが、その変化について理論的に描写しながら、その変化が一定の性格の枠からはみ出ない自然な変化であることに驚く。
特定の人物の行動に対して、「彼女はそんなことしないだろ」と思うことなく読めるというのは、最も基本的なことではあるのだが、それを登場人物のすべてに対して成功しているのは、見事だ。こういうのをキャラが立ってるというのだろう。
ベネット家には、5人の娘がいる。彼らの住むハーフォードシアに、ピングリーという独身の資産家が越してきた。ベネット夫人は娘をなんとか縁組しようと躍起になるのだが…
読み始めた時期が悪くて、ずいぶん時間がかかってしまいました。地元で岩波文庫を扱っている書店がないことになぜいままで気がつかなかったのだろう…。わざわざ名古屋まで行かなければ、購入できる場所がない田舎なんて…。
閑話休題。さて、本作、一言で言えば、少女漫画です。主人公であるベネット家の次女は社交界になじめないけれど、頭のいい娘として描かれます。その彼女が、嫌々出席した舞踏会でなんとなく嫌な感じの男と出会い、はじめは嫌悪していたのだけれど、彼のことを知るうちに…という、ありがちな展開(だと僕は思う)。
とはいえ、各キャラクターの性格が上手く書き分けられており、心理描写もしっかりとしているから、展開がありがちでも、入り込んで読むことができました。
本当に上手く各キャラクターが書き分けられており、しかもそれが作品を通して一貫しているのですから、大変読みやすい。もちろん、心情は刻々と変化していくのだが、その変化について理論的に描写しながら、その変化が一定の性格の枠からはみ出ない自然な変化であることに驚く。
特定の人物の行動に対して、「彼女はそんなことしないだろ」と思うことなく読めるというのは、最も基本的なことではあるのだが、それを登場人物のすべてに対して成功しているのは、見事だ。こういうのをキャラが立ってるというのだろう。
by nino84
| 2007-03-26 00:04
| 読書メモ